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映画『パッセンジャー』

 映画『パッセンジャー』(2016年)を観ることにしました。ジャケットの紹介文を読み、私好み、と思ったからですが――
>なぜか2人の男女だけが90年も早く目覚めてしまう。
 ではなくて、冬眠ポッドの故障で早く目覚めてしまった男が孤独に耐えきれず、眠っている女(好みの女性)を強制的に目覚めさせてしまう、ではないですか。
 男が女を起こしてしまうまでは、いつ女は目覚めるんだろう、男、狂喜するだろうな、なんて思いながら観ていたのですよ。大好きな手塚治虫『火の鳥~未来編~』のマサトと男を重ね合わせたりもして、ね。それなのに……。
 なんということを!(怒)
 男に対する嫌悪感が爆発。途中(開始46分/尺は116分ですから3分の1強)で観るのをやめようとも思いましたが、念のため評判をチェックしてみたら、けっこうな高評価。我慢して、最後まで観ました。
 結果――
 かなりドラマティックな展開が待っていて、途中でやめなくてよかったとは思います。しかし……。男女とも冬眠ポッドの故障で目覚めたとしても、こういう話(宇宙船の危機を男と女が協力して回避)にできたのではないかなあ。それに、いくら結果オーライであろうとも、ハッピーエンドで終わろうとも、男が女を起こしたこと――自分の欲望のために縁もゆかりもない女性を犠牲にしてもよいと考え、それを実行に移したことは受け入れがたいなあ。いや、気持ちはわからないことはないですけどね。
 最後まで観てよかったとは思いますが、あと味の悪さは残ったのでした。
パッセンジャー.jpg パッセンジャー(あらすじ).jpg
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