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「Hard SF Laboratory」139号

 ハードSF研究所(主宰:石原藤夫)の公報「Hard SF Laboratory」139号が届きました。石原さん、いつもありがとうございます。
 ざっと全体を見回してから、まずは森田裕さんの連載「コレクターの本棚から(第11回)」を読みました。今回、長寿ファンジンの話がめちゃ興味深いです。
◆ハワード・ワーナー・ジュニアの個人誌「Horizons」は16歳のときから81歳で亡くなる直前まで(1939-2003)の65年間に252号を発行。
HSFL139号.jpg◆日本のファンジン「宇宙気流」は53年目になるが、36年の中断がある。「イマジニア」は43年の中断。海外ファンジンではアート・ワイドナーの「YHOS」が1945年までに13冊、1979年に復刊して58号まで発行。中断34年が最長らしい。日本の勝ち!
◆リー・ホフマンの「Science Fiction Five Yearly」はその名の通り、5年刊(5年に1度の発行)のファンジン。1951年の創刊から2006年の終刊まで、55年間で12号をきっちりと発行した。終わってしまったのは発行者が2007年に歿したため。
◆ウィルスン・タッカーとロバート・ブロックはこれに悪のりして、1957年に「Science Fiction Fifty Yearly」を発行。これは残念ながら1号のみ。2号の発行予定は2007年。タッカー(2006年歿)がもう少し長生きしていたら?
 などなど。面白いですねえ。

 拙稿「日本ショートショート出版史・覚え書き(第2回)」も掲載されています。今回は1962年まで。先は長いです。

【追記】
 先ほどから田丸雅智くんの『家族スクランブル』小学館(15)を読み始めました。
 不思議なアイテムの話が好きなんだなあ。師匠の影響かなあ。
「白妻、黒妻」は80年代のアイデアストーリーを思い出すなあ。懐かしい。私ならもうちょっと膨らませて、ドタバタにするだろうな、きっと。
 つらつらと思いながら読み進めてきて、いま「涙魚」を読み終えたところです。これを読んで、むか~し、石原藤夫さんの『卑彌呼と日本書紀』栄光出版社(01)に寄せた言葉を思い出しました。「Hard SF Laboratory」86号(2002年2月)に掲載されています。
卑彌呼と日本書紀.jpg HSFL86号.jpg
目のなかの魚.jpg
 さて、続きを読みましょう。
コメント(3) 

コメント 3

高井 信

 ふと、「AMUSING STORIES」の復刊号を出そうかと思いました。私が高校生のときに出したファンジンです。
http://short-short.blog.so-net.ne.jp/2014-03-25
 創刊&休刊号の発行は1975年ですから、今年に復刊号を出せば中断40年となります。
「イマジニア」には勝てませんけれど、「宇宙気流」や「YHOS」には勝てる(笑)。
by 高井 信 (2015-05-18 13:46) 

森田 裕

ご紹介ありがとうございます。

>ふと、「AMUSING STORIES」の復刊号を出そうかと思いました。

是非是非。
ワーナー・ジュニアが最長中断ファンジンについて書いたファンジンの次の号に、ワイドナーがお便りを寄せてワーナー・ジュニアとのやり取りを書いていました。
ワーナー : 自分が1942年に廃刊したファンジンを今復刊させれば記録が破れる。
ワイドナー : それなら自分はその前に廃刊したファンジンを復刊させる。
楽しいですね。
by 森田 裕 (2015-05-18 15:44) 

高井 信

 森田さんの連載、毎回楽しみにしています。知らないことばかりで、本当に楽しいです。
「AMUSING STORIES」復刊号、けっこう本気だったりします(笑)。
by 高井 信 (2015-05-18 17:36) 

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