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映画『画皮 あやかしの恋』


 映画『画皮 あやかしの恋』を観ました。『聊齋志異』の1編「画皮」の映画化……なんですけれど、ご存じの通り『聊齋志異』は怪異掌編(とことん短い!)を集めたものですから、そのまんまでは長編映画にはなり得ません。メインアイデア(妖魔が美女の皮を被り、男を騙す)を生かしたオリジナルのストーリーになっています。
 よくできたアクションホラー映画で、とても面白かったです。もはや『聊齋志異』云々ではありませんけれどね(苦笑)。
 妖魔は男女2体が出てきて、中心となるのは女のほうですが、男のほうもなかなか魅力的です。あの動きと能力、どっかで見たことあるなあと思い返すと、そうそう、映画『X-MEN』のナイトクルーラーなのでした。
 明日、続編『妖魔伝―レザレクション―』を観ようと思っています。
聊齋志異.jpg 死霊の恋.jpg
「画皮」は『聊齋志異』岩波少年文庫(97)、『死霊の恋』ポプラ社文庫(87)といった児童書にも採録されています。どちらも「化けの皮」というタイトル。日本人には「画皮」よりもしっくりきますね。

【追記】4月28日
 そんなわけで、今夜は『妖魔伝―レザレクション―』を観ました。

『画皮 あやかしの恋』はホラーアクション映画として楽しみましたが、底を流れているのはラブロマンスです。『妖魔伝』はラブロマンスが前面に出すぎて、ホラーやアクションの要素はかなり減ってしまったという印象です。期待と違い、その点はいささか残念ですが、しかしそれでも2時間あまり、楽しく過ごすことができました。

【追記2】4月30日
 こんなのを見つけました。

 乞食に食わされるのは泥の塊ですか。別訳では乞食の吐いた痰唾になっていました。痰唾のほうが強烈ですね。
コメント(8) 

コメント 8

武藤

2度目の書き込みです。
ラジオドラマの話題だったので、つい。
「人間の皮」はラジオ図書館でもドラマ化されました(正味15分位)。
こちらでは妻が喰わされたのは「乞食の吐いた痰」でした。
確かにこちらの方がきついですね。
他に王が助けた娘と肉体的な関係を持ったという違いがあります。
出演は原康義、新橋耐子でした。
by 武藤 (2015-05-10 10:51) 

高井 信

 武藤さん、ご無沙汰です。
 以下の記事にも書きましたが、最近、ラジオドラマがプチブームになっています。
http://short-short.blog.so-net.ne.jp/2015-04-25
 楽しいですよね。

 さて。
 情報をありがとうございます。
>こちらでは妻が喰わされたのは「乞食の吐いた痰」でした。
>確かにこちらの方がきついですね。
 何倍も(笑)。
>他に王が助けた娘と肉体的な関係を持ったという違いがあります。
 へえ。『聊斎志異』は古い物語集ですから、いろいろなバージョンがあるんでしょうね。
by 高井 信 (2015-05-10 11:42) 

武藤

お返事ありがとうございます。
ショートショートの研究、陰ながら応援させてもらいます。
ラジオドラマはイメージの力が大きいのでSFなどは向いているのではないでしょうか?
「人間の皮」なども実写だときつい描写が多いです。
メール頂ければ、ラジオドラマもう少し詳しいお話をさせて貰いますが
yorumys1977アットマークyahoo.co.jp
です。(アットマークは置き替えて下さい)
無理にではありませんけれど、よろしかったらということで。
by 武藤 (2015-05-13 08:20) 

高井 信

 ありがとうございます。
 ありがたいお申し出ですが、私は適当にラジオドラマを楽しんでいるだけ(ほんと、いいかげんなスタンスです)で、武藤さんのように深く付き合ってこられた方とは雲泥の差です。
 お話を聞かせていただいても、たぶん猫に小判。武藤さんのサイトを拝見しているだけで、もう充分すぎるくらい充分ですし、お手間を取らせては申しわけないとも思います。
 もうちょっとドラマに親しんで、なんだか物足りなくなってきたら、お話を伺いたくなるかも。
 今後ともよろしくお願いいたします。
by 高井 信 (2015-05-13 18:07) 

武藤

つい調子に乗って厚かましい提案をしてしまって、申し訳ありません。
当方はラジオドラマの興味を持った人間を狙って、手ぐすね引いて待ち構えています。お気を付け下さい(笑)
今後は節度をもった書き込みを行いたいと思います。
「ラジオ図書館」についての説明と同番組においてのショートショート的の作品について
延々と書いていたら長文になってしまったので、伝言板に書ける量ではないので、メールでと思ったわけです。
とりあえず、聊斎志異の話などの特集「冬の夜語り」(全4話)についてに留めます。
中国怪奇譚1
「赤い上着」「こおろぎ」他、聊斎志異などからの怪異物語3本
中国怪奇譚2
「冥途の縁」「美男有罪」他、聊斎志異などからの怪異物語3本
フランス怪奇編
「アムステルダムの水夫」(アポリネエル)「手」(モーパッサン)他3本
日本幻想編
「雪女」「ろくろくび」(小泉八雲)他3本
それぞれ、男女2人の名優による語りで1時間(実質45分位)に3話という構成です。
音楽もTBSオリジナル(「夜のミステリー」からの流用)で、聴きごたえのあるものでした。
また、よろしくお願いします。
by 武藤 (2015-05-15 06:41) 

高井 信

 厚かましいなんて、とんでもない! 感謝しております。
 で、いきなり前言撤回ですが、
>ショートショート的の作品について
 うわ。めちゃ興味あります。
>延々と書いていたら長文になってしまった
 すでに書かれているのでしたら、ぜひ読ませていただきたいと思います。
 メールを差し上げますので、よろしくお願いいたします。
by 高井 信 (2015-05-15 07:10) 

高井 信

「ラジオ図書館」では拙作も放送されたことを思い出しました。懐かしい~~~。
by 高井 信 (2015-05-15 07:34) 

高井 信

 武藤さんからメールをいただきました。めまいがしそうな情報てんこ盛り。
 ありがとうございました!
by 高井 信 (2015-05-16 14:42) 

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