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「戀のテンセン・マアケット」

 ハードSF研究所の公報「Hard SF Laboratory」で『日本ショートショート出版史・覚え書き』という連載を始めたことは、今月12日の記事(→これです)にて報告しました。
 公報138号をお持ちの方は36~37ページをご覧ください。
『日本珍探検』(日本公論社/1933年)に関して、
>ショートショートの見地から私が注目するのはテオドル・シェーズ「恋のテンセン・マアケット」だ。どうやらコント集(現在のショートショート集)らしいのである。(現物を確認していないため、こういう書き方しかできず、悔しい)
 と書きましたが、早くも訂正事項が発生。
 お馴染み尾川健くんのご協力によって、「恋のテンセン・マアケット」(正確には「戀のテンセン・マアケット」)はテオドル・シェーズのコント集ではなく、シェーズ作品1編を含むコントのアンソロジー(9作家による10編を収録)とわかったのです。
 ネット検索によって、このうち9編は雑誌「新青年」に訳載されたコントからの再録らしいと判明しました(「新青年」現物をチェックしたわけではないので、あくまでも「らしい」です。1932年8月夏季増刊号掲載の4編、1933年2月新春増刊号掲載の5編)。残りの1編は不明ですが、おそらく同様に「新青年」からの再録と思われます。もちろん、新たに訳したものという可能性もあります。
 ともあれ、長年のもやもやが(100パーセントとは言えないまでも)晴れました(嬉)。
 尾川くん、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
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