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『和田宜久短編集』など

 和田宜久さん、西秋生さん、深田亨さんと飲む機会がありました。
 拙ブログを愛読していただいている方々には説明する必要はないでしょう。
 お三方とも眉村卓さんのラジオ番組『チャチャ・ヤング』ショートショート・コーナーの常連で、眉村卓編『チャチャ・ヤング=ショート・ショート』講談社(72)、MBS発行の冊子「チャチャ・ヤング=ショート・ショート」2冊(71)にも作品が収録されています。
 和田さんや西さんは筒井康隆さん主宰の同人誌「ネオ・ヌル」でも高評価を得ていました。西さん、深田さんは星新一ショートショート・コンテストの入選者。皆さん、そのほかでも、あちこちで入選されています。たとえばフェリシモ文学賞とか。
 このメンバーで飲むなんて、ちょっとすごいことではないかと思います(嬉)。

 西さんとはずいぶん前からのお付き合いです(→この記事)。深田さんとは1年ほど前に面識を得て、以来お付き合いが続いています。和田さんは、ブログであれこれ遣り取りはありました(→この記事など)し、メール交換する仲ではありますけれど、実は今回が初対面。私の連載「小学生のためのショートショート講座」(→この記事)にイラストを描いてくれている(海野久実名義)こともあり、ぜひお目にかかりたいと思っていました。念願叶って、とても嬉しいです。(ちなみに、私以外の3人はすでに面識あり、一緒に飲んだこともあるとのこと)
 お会いする前に「和田さんのマンガ、読みたいです。何か余分があれば」とお願いしておいたら、古~い同人誌をどっさりと持ってきてくれました。
『夜は不思議な夢のはじまり 和田宜久短編集 上』MOB企画海賊出版(77)*解説・竹本健治!
『夜は不思議な夢のはじまり 和田宜久短編集 下』MOB企画海賊出版(77)
『和田宜久初期作品傑作選』MOB企画海賊出版部(77)*上の2冊の別巻。
 以上3冊は和田さんの個人作品集です。ほとんどはマンガですが、ショートショートやエッセイ、詩も少々。
 まずは『和田宜久初期作品傑作選』を読みました。絵はうまいし、ストーリーは面白いし、ほんと、素晴らしいと思います。『夜は不思議な夢のはじまり』は途中まで。執筆年代によるのかもしれませんが、いろいろな絵柄を描き分けていて、そういった面でも楽しめます。
和田宜久短編集・上.jpg 和田宜久短編集・下.jpg 和田宜久初期作品傑作選.jpg
「楽書館」№2(80)
 同好の仲間と作っていたマンガ同人誌。和田さんの隣には、おお、やまだ紫!
 和田さんの関わっていた同人誌といえば、以前、大熊宏俊さんに「緑葬館」創刊号(75)をいただきました。これは活字の同人誌です。タイプオフ印刷で、当時としては破格の豪華さ。執筆メンバーのなかには和田さん以外に竹本健治の名前も……。あ、そうそう。巻頭にはヌード・グラビア(笑)。
 もう1冊、ショートショート集『ショート・ショート20プラス1』(76)は前に和田さんからお送りいただきました(→この記事)。
楽書館2.jpg 緑葬館.jpg ショート・ショート20+1.jpg
 いやあ、想像以上に和田さんはすごい人でした。ほんと、楽しかったです。ありがとうございました。あ。もちろん西さん、深田さんも。今回、添え物扱いで申しわけありません。
 今後ともよろしくお願いいたします。>皆さん
コメント(9) 

コメント 9

雫石鉄也

このメンバーとは11月30日に眉村さんをかこんで飲む予定です。
「チャチャヤング・ショートショート・マガジン」2号発行お祝い兼眉村さん傘寿お祝い兼忘年会です。
by 雫石鉄也 (2014-11-09 16:19) 

高井 信

 そういう会が行なわれるということは、どなたからか忘れましたが、お聞きしました。
 眉村さん、いつまでも元気にご活躍を!
by 高井 信 (2014-11-09 17:04) 

和田宜久

詳細な記事にしていただいてありがとうございます。
そして、楽しいひと時をありがとうございました。

ところで、「スペースちゃん」は藤子・F・不二雄さんを意識して描いたものです。
「花火山」と「鐘がなっている」は絵柄はもろに岡田史子さんなんですが、「花火山」の主人公の顔は「デロリンマン」に、たまたま似てしまったようです。

ホームページにはネオ・ヌルの作品「ふえるふえる」を漫画化したものが2種あります。
by 和田宜久 (2014-11-09 19:05) 

高井 信

 和田さん、こちらこそありがとうございます。とても楽しかったです。
 また、貴重な同人誌もありがとうございました。絵がうまくて面白い小説を書ける人がマンガを描けば、そりゃ面白いに決まっていますね。ネットに発表されている作品も少しずつ楽しんでいきたいと思います。
 文武両道ならぬ文画両道、羨ましい限りです。
 またお目にかかるときを楽しみにしています。
by 高井 信 (2014-11-09 21:38) 

高井 信

 和田さんに教えていただいたサイト(マンガを掲載)から、適当にピックアップ。「ロボットくんひとりぼっち」「ど根性大根 ラディーがんばる!」を読みました。前者、見事な孤島マンガ。ヒトコママンガ好きにはたまりませんねえ。後者も私好みのギャグ・テイスト。面白い!
 お世辞でも何でもなく、商業出版されていても全く違和感がないと思います。
 紙で読みたいよ~~~~。
by 高井 信 (2014-11-10 08:50) 

和田宜久

ご愛読ありがとうございます(笑)
「ロボットくんひとりぼっち」は「ぼくわロボット」のスピンオフ作品です。
作品をまとめて印刷して本にしたいのはやまやまですが、ちまちま製本作業をしているのを想像すると、なかなか手につきません。
それより新しい作品を書くのに時間を使いたい感じですね。
今月閉鎖される「マンガ読もっ!」で、原稿料をもらって描いたカラーのコマ漫画(16本)がありますが、それはもうネット上で読むことはできなくなりました。
それを印刷してお送りしましょうか?

by 和田宜久 (2014-11-10 23:16) 

高井 信

>「ロボットくんひとりぼっち」は「ぼくわロボット」のスピンオフ作品です。
 へえ。――ということで、さっそく「ぼくわロボット」を。
 これも面白いですね。でも、「ロボットくんひとりぼっち」のほうが私好み。ほんと、傑作ヒトコママンガと思います。
 ほかにもいくつか、読ませていただきました。ネットで一気に読むのは厳しいですが、これからも少しずつ読んでいきます。

>作品をまとめて印刷して本にしたいのはやまやまですが、ちまちま製本作業をしているのを想像すると、なかなか手につきません。
 私、そのちまちまが好き(笑)。とはいえ、楽しいのは1冊か2冊ですね。で、どんなに頑張っても10冊が限界。
 お会いした際、ネオ・ベムSSシリーズをお見せしました。あれも1冊ずつだから楽しい。同じものを何冊も作るのは……です。

>それを印刷してお送りしましょうか?
 ありがとうございます。でも、ほかに読めるもの、いっぱいありますから、お気持ちだけありがたくいただきます。
by 高井 信 (2014-11-11 07:39) 

高井 信

>ホームページにはネオ・ヌルの作品「ふえるふえる」を漫画化したものが2種あります。
 マンガ版「ふえるふえる」、そのリメイク版「地球であふれちゃう」を読ませていただきました。ストーリー(特に結末)は元のほうが私好みですが、絵は圧倒的にリメイク版がいいですね。
 そのあとで、数十年ぶりに(笑)小説版も読んでみました。あ、結末は小説版が一番好き!

 なんだか毎日、和田さんのマンガを読んでいますね。もうしばらく続きそうです。
by 高井 信 (2014-11-11 23:15) 

和田宜久

まあ、大きな落ちはみんな一緒なんですけれど、落ち後の結末の付け方がほんとみんな違いますね。
この「ふえるふえる」には、もう一つチャチャヤング投稿版があります。
あ、これはひょっとしてCDで聞いてもらってるかもしれませんね。
by 和田宜久 (2014-11-12 13:14) 

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