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「Uchujin International Edition」

「Uchujin International Edition」をご存じでしょうか。SF同人誌「宇宙塵」の国際版で、1962年9月に№1のみ発行。
 とある事情で、その画像データを眺めていまして、思わず「おわっ!」と。
 このファンジンには6編のショートショートが掲載されています。
 いずれも「宇宙塵」に掲載された作品の英訳版です。初出(もちろん日本語)は以下の通り。
「愛の鍵」星新一:13号(1958年6月号)掲載
「発作」広瀬正:52号(1962年1月号)掲載
「大目玉の怪物」松崎泰二:49号(1961年10月号)掲載
「UMAKUITTARAONAGUSAMI」広瀬正:56号(1962年6月号)掲載
「役立たず」眉村卓:40号(1961年1月号)掲載
「おーい でてこーい」星新一:15号(1958年8月号)掲載※この号は未所有のため、正確なタイトルは未確認。「おーいでてこい」かも。
宇宙塵13.jpg 宇宙塵52.jpg 宇宙塵49.jpg
宇宙塵56.jpg 宇宙塵40.jpg
 掲載作品、作者とも、特に気になる点はないのですが、いやいや、「Uchujin International Edition」の目次を画像にてご覧いただきましょう。
目次.jpg
 Takashi Mayumura(タカシ・マユムラ)?
 この作品は間違いなく眉村卓「役立たず」です。掲載誌にもちゃんと「眉村卓」と書かれています。誤植とは思えず、ということは、ペンネームを使い始めた初期、眉村さんは「まゆむらたかし」と名乗っておられた?
 ご自身の意志で読み方を変えたのか、「たく」と呼ばれることが多くて、いつの間にか変わってしまったのか。おそらく後者であろうと想像します。作家の場合、よくあることではあります。
 有名なことなのかもしれませんが、私は知りませんでした。こういうのを自力で発見するのは楽しいですね。

 そんなことを考えていて、つい「Uchujin International Edition」のレプリカを作ってしまいました(笑)。本物はA4サイズのようですが、レプリカはA5。文字が小さくなりますけれど、それほど読みにくくはありません。
Uchujin.jpg Uchujin誌面.jpg
 以下はE・R・バローズファンクラブの会誌「ERB・dom」64号(1972年11月号)、およびその誌面です。「Uchujin International Edition」と比べて、印刷の濃さが違うくらいで、活字の大きさ自体は似たようなものです。
ERB・dom64.jpg ERB・dom誌面.jpg
 ん? はたと気づけば、私は英語が読めないのだから、活字が大きかろうが小さかろうが関係ないのでした。そんな私がどうして英語のファンジンを持っているのか? 当時は読めると錯覚していたのです(笑)。
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斎藤晋

過去に、眉村さんの話題の時に、「斎藤」の名字だけで、何度か投稿させて頂いたことがあります、斎藤晋(すすむ)と言います。
眉村さんの名前の読み方の件ですが、昔(30数年前)、「問題小説」や「小説宝石」といった中間小説誌だったと思いますが、眉村さんの短編が掲載されているときに、名前のルビに「たかし」とふられていたものを見た記憶があります。
その時には出版社が間違えているものと思っていました。
間違いじゃなかったのかも知れないんですね。
by 斎藤晋 (2014-11-02 12:52) 

高井 信

 斎藤さん、情報をありがとうございます。
 なるほど~。商業誌でも「まゆむらたかし」の時代があったのですね。うちにある古い雑誌にも、もしかしたら……。
 今後、留意したいと思います。
 あ。
>昔(30数年前)、「問題小説」や「小説宝石」といった中間小説誌
 もっと前じゃないでしょうか。30数年前といえば、私がデビューしたころ。眉村さんとの交流もありました。「たかし」というのは、一度も耳にしたことがないと思います。
by 高井 信 (2014-11-02 15:25) 

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