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『北の想像力』

 宮野由梨香さんから、岡和田晃編『北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』寿郎社(14)を送っていただきました。A5判、ハードカバー、約800ページ!
北の想像力.jpg
 話には聞いていましたが、現物を目にするのは初めてです。予想を上回る迫力にびっくりしました。まさか贈呈いただけるなんて想像もしていませんでしたから、驚くやら嬉しいやら。宮野さん、ありがとうございました!(彼女は寄稿者の1人です)
 目次をざっと眺めて、まずは三浦祐嗣「北海道SFファンダム史序論」を読みました。いやこれ、素晴らしいですね。うちにもけっこう北海道発のSFファンジンがあるのですが、その関係が今ひとつ理解できていませんでした。本稿を読むと、それらが明らかになり、目の前がすっきりと。なるほど~。時間があるとき、現物をチェックしながら、再読したいと思います。
 こういうのを読むたびに思うんですが、日本のSFファンダム史は全体をひとりで書くことは不可能。各地方で黎明期から活躍してきた方々がきちんとした形で記録を残しておくことが必要な時期に来ているのではないでしょうか。
 名古屋限定でしたら若尾天星さんの労作「名古屋ファンダム史」(→これ)がありますし、難波弘之さんの労作「青少年SFファン活動小史」(ここで読めます)もあります。ほかにもあるでしょうけれど、全国の活動を網羅したファンダム記録は存在しないと思います。
 石原藤夫さんはファンジンの画像保存を試みられ、少し前に、当初の目的を達成されました。森東作さんはファンジンのデータベースを着々と作成されています。先ごろ発行されたバージョン4には2644冊のデータが掲載されていますが、まだまだ道半ばとのこと。つい先日、別の方から、「ファンジンの情報を集積し、速報のような形でまとめたい」という企画を聞きました。あくまでも企画段階で、実現するかどうかは知りませんが、できることがあれば協力したいと思います。
 日本SFファンダム史! 機運は熟していると思うのですが……。各地方のファンダム事情に詳しい方々、どうぞご一考を。(私がある程度把握しているのは、1970年代半ばから80年代半ばの限定的な地域、グループだけです)

 下の画像は『北の想像力』の注文書です。画像クリックで拡大表示されます。
注文書.jpg
コメント(5) 

コメント 5

三浦祐嗣

はじめまして。
「北の想像力」で「北海道SFファンダム史序論」を書いた三浦です。
この度は拙稿をお取り上げいただき、ありがとうございました。
ファンダム史というジャンルは、日本では未確立ですが、比較的歴史の浅い北海道のファンダムでも、既に半世紀の歴史があります。
記録が散逸しないうちにまとめておきたいと思っていたところ、岡和田さんからの依頼があり、一気に書き上げた次第です。
ただ、お読みいただければお分かりのように、90年代以降の歴史については、ほとんど言及できませんでした。
北海道という限定されて地域でさえ、ファンダム史を一人でまとめるのは至難の業であると痛感した次第です。
多くの方が、それぞれ知りうる範囲でファンダム史を書き残しておけば、将来有益な資料になるのではないかと思います。

by 三浦祐嗣 (2014-07-30 00:58) 

高井 信

 三浦さん、いらっしゃいませ。お名前は以前から存じ上げております。ファンダムの先輩からのコメントは嬉しい限りです。
>北海道という限定されて地域でさえ、ファンダム史を一人でまとめるのは至難の業であると痛感した次第です。
>多くの方が、それぞれ知りうる範囲でファンダム史を書き残しておけば、将来有益な資料になるのではないかと思います。
 まるまる同感します。そんなに悠長に構えてはいられない時期に来ていますよね。三浦さんのお仕事が契機となって、その機運が高まってくれると嬉しいのですが。
by 高井 信 (2014-07-30 07:58) 

雫石鉄也

こういう仕事は急ぐ必要がありますね。
すでに、山陰ファンダムの石飛卓美さん、東海ファンダムの亀沢邦夫さん、東北ファンダムの菅原豊次さんは亡くなりました。お三方はそれぞれの地方でキーとなるBNFでした。
http://blog.goo.ne.jp/totuzen703/e/316eac6f7b0d38110fdef3d17590b752
私も、私のできる範囲で、星群や北西航路、風の翼、チャチャヤング関係者といった、私と接触のあるところだけでも、私のブログに書いていこうと思います。
by 雫石鉄也 (2014-07-30 10:02) 

山本孝一

>多くの方が、それぞれ知りうる範囲でファンダム史を書き
>残しておけば、将来有益な資料になるのではないかと思います。
まったくおっしゃる通りです。
2~3年前から、高校時代のSF仲間とたまに飲み会をしていますが、
当時のSF同好会のことでお互いおぼえていることを書き残しておこうという話になり、私もポツポツと書いてます。
当時校内の「空飛ぶ円盤研究会」と交流したら、「SFはあくまでもフィクションなので、円盤研究会と交流してもSFにとっては百害あって一利なしだから気をつけた方がよい」と柴野拓美さんから注意されたことなども思い出したりして、思いつくままに書いたら原稿用紙にして100枚を超えました。
 北海道のファンダムというと私は「イスカーチェリ」とファンジンを交換をしたことがあります。。
波津博明さんとは手紙のやり取りをしていましたが、私と同年代なのにものすごくしっかりとしたSF観を確立しておられ、圧倒されたおぼえがあります。
あれから四十数年、
>こういう仕事は急ぐ必要がありますね。
まさにそのとおりです。
by 山本孝一 (2014-07-30 10:22) 

高井 信

 関西の創作系ですと、高橋正則さんが適任でしょうか。あと、パンパカの方々とか大学のSF研とか……。
 私の存じ上げている方々でしたら、大迫公成さん、三田皓司さん、川合康雄さん、青木治道さん、安田均さん、森美樹和さん、堀晃さん……。皆さん、詳しそう。
 最近はどんなグループがあり、どんな方々が活躍されているんでしょうねえ。ぜんぜん知りません。
by 高井 信 (2014-07-30 17:27) 

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