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「私が選ぶ国書刊行会の3冊」

 書店で「私が選ぶ国書刊行会の3冊 国書刊行会40周年記念小冊子」国書刊行会(12)をもらいました。サブタイトルにもあるように、国書刊行会の創業40周年を記念して発行されたものです。小冊子といっても152ページもあり、読みごたえ抜群。計61名が国書刊行会の出版物のなかからベスト3を選んでいます。こういうアンケートは楽しいですね。
私が選ぶ国書刊行会の3冊.jpg 40年前というと、私は15歳。SFから派生して、海外の幻想小説や怪奇小説も積極的に読み始めた時期でした。国書刊行会を最初に意識したのは〈世界幻想文学大系〉だったでしょうか。この叢書に限らず国書の本はお値段がアレ(笑)ですから、欲しい本すべてを買うわけにはいきませんが、それでもけっこう買っています。叢書名を挙げれば、ドラキュラ叢書、アーカムハウス叢書、探偵クラブ、文学の冒険、魔法の本棚といったところ。
 冊子巻頭の「創業四十周年にあたって」に、「刊行書籍の総点数もこの四十年で三千点を超え」と書かれています。数えてみないとわかりませんが、うちにはたぶん100冊くらいあるのではないか、と。
 で、思いました。――もし私にベスト3のアンケートが届いたら、何を選ぶだろう。
 かなり悩みましたが、以下に決定。
◎香山滋『香山滋 復刻版 名作選』1985年*書影はここに。
◎荒俣宏『世界幻想作家事典』1979年
◎東雅夫&石堂藍編『日本幻想作家事典』2009年*以上2冊、書影はここに。
 次点は森英俊編『世界ミステリ作家事典』全2巻(98、03)です。『世界幻想作家事典』や『日本幻想作家事典』もそうですが、『世界ミステリ作家事典』の厚さも半端ではありません。うちの書棚にはこの4冊が並んでいて、その隣には橫田順彌『近代日本奇想小説史 明治篇ピラールプレス(11)が……。5冊の厚さは、計30センチ近いです。
世界ミステリ作家事典.jpg

 ちなみに、国書刊行会の出版物でショートショートの資料としてリストアップしてあるのは以下です。

◎城昌幸『怪奇製造人』探偵クラブ(93)
◎須永朝彦『天使』(10)
◎三橋一夫『勇士カリガッチ博士』探偵クラブ(92)
◎山尾悠子『歪み真珠』(10)
◎イサベル・アジェンデ『エバ・ルーナのお話』文学の冒険(95)
◎エンリケ・アンデルソン=インベル『魔法の書』文学の冒険(94)
◎イヴァン・ヴィスコチル/カリンティ・フリジェシュ『そうはいっても飛ぶのはやさしい』文学の冒険(92)
◎マンリー・ウェイド・ウェルマン『悪魔なんかこわくない』アーカム・ハウス叢書(86)
◎キャロル・エムシュウィラー『すべての終わりの始まり』短篇小説の快楽(07)
◎オラシオ・キローガ『野性の蜜 キローガ短編集成』(12)
◎レーモン・クノー『あなたまかせのお話』短篇小説の快楽(08)
◎クルト・クーゼンベルク『壜の中の世界』文学の冒険(91)
◎D・H・ケラー『アンダーウッドの怪』アーカム・ハウス叢書(86)
◎サキ『無口になったアン夫人』バベルの図書館(88)
◎カール・ジャコビ『黒い黙示録』アーカム・ハウス叢書(87)
◎マルセル・シュオブ『黄金仮面の王』フランス世紀末文学叢書(84)
◎C・A・スミス『呪われし地(ロキ)』アーカム・ハウス叢書(86)
◎ウラジミール・ソローキン『愛』文学の冒険(99)
◎オーガスト・ダーレス『淋しい場所』アーカム・ハウス叢書(87)
◎ロード・ダンセイニ『ヤン川の舟唄』バベルの図書館(91)
◎レオン・ブロア『薄気味わるい話』バベルの図書館(89)
◎W・H・ホジスン『海ふかく』アーカム・ハウス叢書(86)
◎リチャード・ミドルトン『幽霊船』魔法の本棚(97)
◎スワヴォーミル・ムロージェク『象』文学の冒険(91)
◎ブライアン・ラムレイ『黒の召喚者』アーカム・ハウス叢書(86)
◎ジャン・ロラン『仮面物語集』フランス世紀末文学叢書(84)
◎M・J・ローゼン編『猫好きに捧げるショート・ストーリーズ』(97)
◎『パルジファルの復活祭―世紀末傑作短篇集―』フランス世紀末文学叢書(88)
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