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『ユートピアズ』

 1ヶ月ほど前だったでしょうか、2008年9月23日放送の『世にも奇妙な物語』を観ました。録画したまま、ずっと放置していたものです。
 その2話目「どつきどつかれて生きるのさ」は以下のナレーションで始まります。

 ここは人口800万の小さな国・大阪。
 大阪の伝統と文化を守るために、10年前、日本から独立してできたのがこの国だ。そんな独立国家・大阪において、何より大切にされているもの、それは世界に誇る独自の文化、大阪人が友好な人間関係を築く上で欠かすことのできないコミュニケーション・ツール、ボケとツッコミだ。
 そしてついには、ボケとツッコミに関する独自の法律まで施行された。それは、一生の相方を決めるコンビ結成法だ。
ユートピアズ.jpg
 もろに私好みの設定で、この時点ですでにテレビ画面に引き込まれましたね。期待通りに面白く、大満足。
 エンドロールには――

 原作●うめざわしゅん
    「どつきどつかれて生きるのさ」
    (小学館ヤングサンデーコミックス『ユートピアズ』所載)

 へえ、原作はマンガなのですか。残念ながら私、この作者の名前も知りません。――気になるなあ~。『ユートピアズ』か。どっかで見かけたら買おう。こんなの、すぐに見つかるだろう。
 そんなわけで、うめざわしゅん『ユートピアズ』ヤングサンデーコミックス(06)です。
 1話目の「ナオミ女王様に仕えた日々」で、いきなりハートを鷲づかみにされました。言うまでもないと思いますが、女王様というのはSMの女王様です。野良女王なんてのも出てきて、森下一仁の傑作ショートショート「オヤジ」(『平成ゲマン語辞典』双葉社(92)所載)を思い出したりして(笑)。
 そのほかの各編も面白く、一気に最後まで読みました。たとえば第3話「チカン列車は危険がいっぱい」や第4話「チューブ」は筒井康隆風(ただし、毒を減らした)だったりして、オリジナリティという点ではいささか物足りないのですが、料理の仕方が抜群にうまいのですね。良質のSFアイデアストーリーだと思います。
 要チェックです。>うめざわしゅん
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